あなたはどんなシャンプーを使っていますか?

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恒例の「美容師だらけのコンシャスナイト vol.03」、今年たくさん遊ばせてもらっている代官山+ING ATTICにて、10月19日に開催しました。今回のテーマは、「シャンプー」です。タイトルは、「シャンプーというプロダクトだって実は世界と直結している、私たちのなにげない日常の行動すべてに責任がともなっている」という意味を込めて、「シャンプーから世界へGO!」としました。

定期的にxChangeを開催しているクリエイティブ・スペース、+ING ATTICは、代官山や表参道にサロンを持つboyというヘアサロンと関わりが深く、美容師さんの出入りが多いところ。美容師さんって環境に対する意識はすごく高いのに、日々の業務で忙しかったり、なかなか思うようにアクションできていない、ということを知り、ならば「美容師向けのコンシャスサロン」を企画しよう、と第一回目を開催したのが今年の2月。美容業界とクリーニング業界は化学物質をふんだんに使ったり、水をたくさん使用したりしているのに、なかなか環境配慮経営に移行できていないと聞いていたので、興味本意に首を突み、企画やらファシリテーターやらをやらせて頂き、今回で3回目の開催です。

第一回目のテーマは「未来のヘアサロンについて」。初回から多いに盛り上がりました。他のサロンで働く美容師同士がつながり合い、自由にディスカッションする場って実はあまりない。ワークショップでは、夢のようなアイデアもたくさん出て、環境専門家と話しているよりも自由な発想が楽しい。そして第二回目は「持続可能な木」について。ドキュメンタリー上映のあとフリーディスカッション。こちらも多いに盛り上がって、普段なかなか触れないグローバルな話にみなさん興味津々だった。美容師さんはお客さんと接する時間が長いので(しかもリラックスしたかなりバリアの低い状況で)、美容以外のネタの引き出しが多いほうが断然良いし、美容師の存在自体が、オーガニックな考え(=本当の美しさ、本物志向、つながり合って生きる事など)を伝えて行く格好のメディアでもある。

でも私としてはこの「美容師だらけのコンシャスナイト」、周辺の環境をテーマにするのでなく、ヘアサロンに直結するテーマで企画していきたい、という最初からの思いがあって、今回はずばり「シャンプー」でどうしてもやりたかった。美容師さんだったら、毎日何人もの髪を洗い、手あれも覚悟で向き合っているシャンプー。一体どんな成分が入っていて、どんな影響が自然環境にあるのか。なんとなくしか知らないシャンプーの世界をみんなで紐解きたい。「界面活性剤」とか「動物実験」とか若干リサーチして、当日を迎える。私もたっぷり勉強させてもらうつもりで参加してきました。

まずは元美容師の対馬くんのお手製パスタを御馳走になり、あたたかく美味しいおもてなしに、無理言って来て頂いたゲストも大感動!本当にありがとう。

若手美容師が中心の参加者20名ほど。まずはファシリテーションの場で恒例のYES/NOゲームを行ないました。これ本当に良く使う手法なんですが、どんな場でもアイスブレイクとしてちゃんと機能してくれるお気に入りのアクティビティ。




部屋をYESとNOに分けて、参加者に質問に応じて動いてもらうだけの簡単なルールです。正解はないし、YESとNOの中間ぐらいに立ってももちろん良い。「普段からシャンプーには気を使っている」「環境問題を友人や同僚と良く話す」「良いシャンプーと悪いシャンプーの価値判断基準を、自分で持っている」「サロンでもう少しエコなアクションをしたい」などの問いかけで、それぞれ動いてもらう。そして色々な人に意見を聞くと、参加者の傾向や多面性が見えてくる。みなさん、こういう会に来る方は、さすが意識が高いです。

次に、スペシャルゲスト、松原香苗さんにシャンプーのことについて紐解いてもらった。鎌倉在住の友人香苗ちゃんは、地球生活提案品を企画・販売する株式会社ミスアプリコットの代表で、私もこの会の打ち合わせをするまであまり知らなかったのだけれど、シャンプーや化粧品に関するエキスパート!すごく丁寧で等身大の経験からくる分かりやすい説明が好評でした。

そもそもシャンプーって何だろう?ということから話が始まりました。髪の汚れを落とすものがシャンプー。そして油などの汚れを水と付着させて落とす働きをするのが、界面活性剤。界面活性剤には、合成のものなど色々な種類のものがある。生分解性があるのは、石鹸。「オーガニックなシャンプー」も最近たくさん出ていているが、何がどうオーガニックなのか?100%自然由来なのものはまずないし、オーガニックということだけで飛びつくのは危険。また動物実験については、日本ではあまり言われないが、かなりむごい現状がある。ヨーロッパでは厳しい規制。トレーサビリティがしっかりしている商品を選ぶ必要があるのではないか….とものすごく粗いまとめ方ですが、こんな話をしてくれました。

もう1人のゲスト、大川内奈々さん、元美容師で今は大学でソーシャル・イノベーションを勉強している奈々さんは、特に水について話してくれた。奈々さんはAVEDAと一緒に調査研究もしていて、以前こんなレポートも書いている。シャンプーを流した水が流れて行った後、元通りの水に戻るためには、お風呂桶7杯分の水が必要というショッキングな事実。続いて、しびれKINGのライブ!「始めての美容室」という特製ソングを披露してくれて、場がいっきに和む。

ミスアプリコットの石鹸シャンプーの成分表示を見る美容師。ちなみに使われているボトルは、100%生分解性です。土の上に置いておくと、土に還るという優れもの!

その後はグループディスカッションで、サロンで出来る次のアクションについて話し合いました。使う量をコントロールする、ディーラーさんに積極的に働きかける、ヘア専門学校での教育の改善などのアイデアを共有しました。

…とざっとのまとめでごめんなさい。とにかくも現場の美容師さんとともに多面的にシャンプーを見つめることが出来た会でした。何気なく使用しているシャンプーと自然環境が実は密接につながりあっていること、そればかりか大きな影響があるんだということ、学んで確認し合えた有意義な時だったし、忙しい美容師さんが日々の仕事の中で、あの時の気持ちを持続していってアクションにつなげていけることを願っています。毎回ほぼボランタリーで来てくださる第一線で活動するゲストの方達も、美容師のピュアで前向きなエナジーに刺激を受けられる、というのは毎度のこと。良い学びとつながりの場を提供している「美容師だらけのコンシャスナイト」次回はカラー剤やパーマ剤について話し合えたらと思います。