ステークホルダー・エンゲージメント

帰国して早速、環境関連のイベントに参加しました。「効果的なステークホルダー・エンゲージメントを作るには」という、私にとっては少々テクニカルなプロジェクトの説明会だったんですが、ロンドンでインターンをさせてもらったNGO、AccountAbilityのPhilipさんが東京まで来てお話する、というので言ってきました。普段、会計士の方と交流する機会もあまりないし、新しい概念に触れることもできてとても有意義な会でした。

illust01.gif ステークホルダーとは、企業の利害関係者のこと。株主などの金銭的な利害関係者の他にも、地域住民、NGO、官公庁、金融機関、そして従業員など、企業の活動に関わる全ての関係者を指します。ステークホルダー・エンゲージメントとは、CSR(企業の社会的責任)の分野で注目されている概念で、企業がステークホルダーに関与しコミュニケーションをとりながら活動をしていくことを言います。Philipさんの定義は”Principles and processes to engage key stakeholders to enable companies to make informed decisions”、日本語に訳すと「企業が活動して行くために、主要な利害関係者を巻き込んで行く方針とプロセス」です。簡単な例で言うと、企業が社会的に責任をきちっと負って活動していくために工場のある地域の住民と円滑なコミュニケーションをとったり、NGOに対してアカウンタビリティー(説明責任)を高めたるする、ということです。

Philipさんが説明してくれたのは、AccountAbilityがUNEP(国連環境計画)と一緒に作成中のステークホルダー・エンゲージメントのハンドブックです。ハンドブックには「戦略的な提携→分析と準備→能力開発→主要なインタラクション→行動計画とレビュー」という手順が分かりやすく書かれていて、充分、日本の企業でも役立てられるな、という印象を受けました。

参加者のほとんどの方がハンドブックを評価していたものの、ディスカッションでは「日本はイギリスに比べてNGOが成熟していないので、あまり現実味がない。」「抽象的すぎるのでイメージがわかないので、具体例を盛り込んで欲しい」という声が出ました。逆に「この手のマニュアルは具体的すぎると個々の企業に当てはめにくくなるので、これぐらい抽象的な方が良い。日本は知識の詰め込みにエネルギーをさきすぎるので、その手前の哲学をきちんとやるべき。そうすれば、知識、そして行動に自然と結びつく。」という声もありました。

場所は、中央青山監査法人(Price Water House Coopers) 。 集まった20人ほどの方々は、日本たばこ、日産自動車、コニカ・ミノルタなどの環境部の方々、それに中央青山サスティナビリティ認証機構の若くてやる気のある会計士の方々。嬉しかったのは、会計士の方で、私のブログを読んで下さっていた方がいたこと!
このエントリー) 書いてるものですね〜。

最近では多くの企業で「環境報告書」というレポートを作成しているし、会計事務所にも「環境監査部」が出来たりと、環境に配慮した活動をすることは少しずつですが「定番」になってきているような気がします。