天ぷら油でフジロック

再来週、7月29日ー31日は、日本一大きな野外ロックフェスティバルのフジロック・フェスティバルが開催されます。今年の(勝手に)超目玉は、アバロン・ステージです! このステージ付近は、NGOがブースを出展していたり、オーガニックの飲食店があったりと、人が集いやすいエリア。今年このステージでは、使用する電気全てを自然エネルギーでまかなってしまおう!という、とってもピースでエコな試みが行なわれるのです。名付けて“New Power Gear”!

アバロン・ステージではかねてからソーラーパネルを使った発電をしていたんですが、使用する全ての電力をソーラーでまかなうのは現実的に困難でした。でも何とかして全ての電力をクリーンなエネルギーでまかないたい。そこで今年は ソーラーパネルに加えて、BDF燃料を使用することになりました。

BDFとは、Bio Diesel Fuel = バイオ・ディーゼル・フュエル。植物性の燃料のことで、菜種、とうもろこし、さとうきび、ピーナッッツ、はてまたお米など、色々な植物から作られる燃料のことをさします。あと50年〜100年で枯渇してしまうと言われている石油や石炭のような化石燃料と違って、水と太陽と土の恵みさえあれば再生される、持続可能なエネルギー源です。BDFは、使用済みのてんぷら油などの廃油を精製しても作られ、石油系のディーゼル燃料(軽油)よりも、環境と健康に害が少ない燃料として注目されています。

050710-thumb.jpg今回アバロン・ステージで使用するのは、レストランなどから集められた廃食油。東京の染谷商店さんより2000リットルを調達し、ステージ、テント、飲食店の冷蔵庫(これがかなりの電気を食う)、夜間照明等の消費電力約120KVAをBDF燃料でまかなう、という計画。BDFの実物は写真の通りで、サラサラのオイル。ペロッとなめてみましたが、普通のオイルの味がしました。(BDFっていうのは、染谷商店の商標登録なんですね)

日本の一般家庭から出る廃食油は年間約20万トンで、ほとんどが生活排水に流されて川や海を汚しています。大さじ1杯の油が捨てられた川で魚が住めるようにするには、お風呂おけ10杯分のきれいな水が必要なんだそうです。捨てられて水を汚してしまう廃食油を、リサイクルして燃料に使えるなんて、信じられないけどほんとの話。しかも軽油を使う場合に比べて、大気汚染につながる黒煙や、酸性雨につながる硫黄酸化物などの環境汚染物質を抑える事ができる。しかも二酸化炭素の排出増はゼロ(カーボンニュートラル)。ディーゼル燃料で使う機械(車やジェネレーター)にはそのまま使える。値段も軽油より安価。

… と、まさにBDFは一石五鳥ぐらいの素晴らしい未来の燃料なのです。

BDFの利用は、既に各地で本格化していて、ヨーロッパではガソリン・スタンドで簡単に給油できるようになってきているし(東京では、練馬に一カ所。千葉に二カ所の給油所あり。)、ジャック・ジョンソンがツアーでBDFを使用したのは有名な話。日本では滋賀県愛東町で始まった菜の花プロジェクトや、京都の市バスなどが有名ですが、他にも自由が丘を巡回する地域のバス廃食油で夏祭りの電気をつくるプロジェクト八戸市のイルミネーションなどなど、各地でBDFの利用が盛んになってきているのです。

こうなってくると、エネルギーを使って音を出して楽しむ私たちも、自分たちのエネルギーを人任せには出来ません。なるべくクリーンな方法を用いて環境に負荷をかけないようにして、遊ぶ。これって、これからの時代の常識ですよね。今年、断然パワーアップするNew Power Gear Avalon。スタッフの方たちは、新しい試みにワクワクしながら、準備に頑張っています。私もMCで参加して、盛り上げます。ぜひみんなも遊びに来て、クリーンなエナジーのパワーを感じて下さい!

参考URL:
あなたの街の未来資源 バイオマス  (フラッシュ・ファイルでかなり楽しくお勉強できます)

環境戦略で拓く次世代ビジネス

バイオディーゼル燃料についての、あれこれ

BDF生成装置

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