世界で一番早く朝を迎える、フィジーへ

今週木曜日から十日間、南太平洋の島、フィジーへ行ってきます。透き通った海、どこまでも続くマングローブの森、陽気な人々、土着の生活様式…  どれをとっても楽しみ! フィジーでのお仕事のアジェンダは次の通り。

1/「持続可能性教育」について、南太平洋大学の教授たちと話し合って、将来プランを決める

フィジーへは、国連大学高等研究所の方と、慶応義塾大学の教授と一緒に行きます。国連では「持続可能な教育のための十年」を今年スタートしていますが、その活動の一貫として今年6月、持続可能な開発への貢献を目指した7つの地域の拠点(RCE)を設置しました。そのうちの一つがフィジーの南太平洋大学にあるんですね。フィジーでは、RCEを拠点にしながら、高等教育、小中学校、地方政府、NGOなどが協力関係を築いて、持続可能な開発のための教育(ESD)を地域社会に提供していきます。そこで実際にどういうコラボレーションが可能か、どういうネットワークを構築していけばいいのかを話し合いに行きます。

私としては、まさに今、履修しているインターンを中心とした体験型コースが持続可能性を推進する人材を養成すると確信しているので、このコースのプロモーションをしてきます。7月には、このコースを実施しているイギリスNGOの教育部長さんが来日し、二人でプロモーションのために大学周りをしたのですが(慶応、国連大学、立教、学芸大)、かなりの手応えを感じました。各地で、教育カリキュラムの見直しが始まっているところに、具体的なコース案が舞い込んで来たので興味を持ってくれたのでしょう。今の所、国連大学と立教大学が関心を示してくれていますが、是非、南太平洋全域でも、こういう実践型コースをスタートさせたい!と企んでいます。

2/遠隔教育モジュールを作成するための事前準備をする

南太平洋大学を含めた南太平洋地域全域で、どんなカリキュラムを実施するにしろ、インターネットを使った遠隔教育の実施は必須です。フィジーのような島では、単純に教員の数も限られているので、ネット上でリソースをシェアするのはとても有意義な事だし、例えば沖縄など地理的には離れているけれど、分野によっては研究が進んでいたり、共通の課題(例えば珊瑚礁の壊滅や海洋保全の問題など)を抱えている地域とやり取りをすることは、大きな学びとなります。しかも、フィジー含めた南太平洋地域の島々では、思いのほかネット接続が充実しているんですよ。衛星通信も活発です。

私が所属している国連大学のメディア・スタジオでは、数年前から遠隔授業のための教材制作を始めました。例えばメキシコのアユキラ川のモジュールでは、ビデオとインターフェースで、この地域の開発と自然破壊の問題を分かりやすく学べます。南太平洋大学では既に遠隔教育が進んでいるので、彼らの経験に学びながら、更に私たちにどんなお手伝いが出来るのかを探ってきます。

3/地域の持続可能性に向けての試みを取材する

高等教育と言っても、教室の中で詰め込み型の勉強ばかりしていてもしょうがない。「書を持って、フィールドに出よう!」というわけで、現地のコミュニティーに入って、実践的な体験/勉強をすることが大切です。これは上に書いたアジェンダ1と2にも関係していて、現地のコミュニティーに学生が関わって、現場から情報発信する、ことを期待しています。

フィジーでは、観光のための開発が加速度的に進んでしまっている一方、フィジー系住民特有の村社会を尊重した伝統的な文化が残っているそうです。自然と寄り添いながら、自給自足で生活している彼らの生活の中にこそ、持続可能性へのヒントがいっぱい詰まっているはずです。最近フィジーで「海の森」と呼ばれるマングローブの植林を始めた日本の友人の活動や、日本のNGO、オイスカの活動について取材してきます。

フィジーは日付変更線の真下に位置するので、世界で一番早く朝を迎える国なんですって。今回の滞在は十日間。早起きして、ヨガやスノーケリングもしたいな。そして地球温暖化を始めとした環境問題をなるべく早くスムーズに解決していけるように(アメリカとか日本の台風を見ても、切実だよね…)、フィジーの新しい仲間たちと協力していきたいな。

充実した旅になりますように!