「地球市民」という授業

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コスタリカに移住して、もうすぐ3年目。予期せぬハプニング&チャレンジ&サプライズ続きですが、その最たるものが、「小学校の先生」を始めたこと。移住した時は、そんな展開考えてもいなかったけれど、教育の現場というのは大人にとっても気づきや学びがとても多く、相当、今はまっているのです。いつも通り「行き当たりバッチリ!」な人生の旅という訳。与えられた場所で、精一杯生きて、職業も自分流に作って行くしかない。私たちはそんな、とても自由でやりがいのある時代に生きている、と実感します。全ては自分次第!

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一緒に、教え始めたナトリシュカ。インド系カナダ人。同じくパワフル・シングルマザー。

考えてみれば、これまでは「教育現場を変えていこう!」という信条のもと、面白い学校の紹介記事を書いてみたり、提言めいたことは発信してきたけれど、実際の現場、生の現場にガッツリと携わったことってなかったんです。でも「子どもたちと本気で向き合う」という現場仕事は、常に「コア」「ソース」「大元」に近づきながら生きたい、と願っている私にとっては、ピッタリ。大げさに言えば、文科省で政策づくりに励む人たちよりも、むき出しの生の反応、感情、課題、喜びに出合えるのが、現場仕事の醍醐味。デザインや場のセッティングをするだけではなく、実際に現場に降りてみて始めて分かることってたくさんあるんだな、と改めて思います。トップダウンではなく、ボトムアップ。もちろんどんな試みも大事だけれど、私には「何事も、実際に現場を経験してみる!」というリアル感があっているみたい。

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子供たちに、工具の使い方やバイオダイナミック農法のイロハを教えているところ。というか、こんなこと学校で教えてもらわなかったから、私も一緒に学び直し中!

セッティング: 学校はAcademy Del Solというコスタリカの田舎街ノサラにある、私立のインターナショナル・スクール。どんな学校かは、以前、ブログに書いたので見て頂くとして、とにかく規模が小さく、生徒も親も職員も全員がよーく知っているアットホームな学校です。

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英語は一年ですっかりマスターの娘。「語学習得期」を「のがすな!」の母です。

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スペイン語の先生のMr. Gabriel。スペイン語もだいぶ分かるようになってきてます。小さい学校だからこその気配りもたくさん。

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テラの一番の仲良し、テイジャ。ナトリシュカの一人娘。

授業をデザインし、教えることになった経緯: コスタリカにやってきて一年目。農的暮らしをしたい!と思ってやってきたのに、どこを見渡しても家庭菜園、農業などやっていない、、、。(雨期と乾季の差が激しく、虫や動物なども多いなどの理由で、この地域は農業があまり盛んでないことが後から分かりました)。娘の学校は、大自然の中にあって悪くないけれど、もうちょっとワイルドに生きる知恵を身につける授業があってもいい。ならば娘が通い出した学校内でガーデンを始めちゃおう!と、意気投合したナトリシュカと始めたのが一昨年の1月。まずはコンポストを集めて、土づくりから始めました。

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次にグリーンハウス作り。日射しが強いし、野生動物から植物をまもるためにも、この辺りでは欠かせないのです。泥と藁など全て身の回りにあるものだけを使ってサステイナブルに作る、というコンセプトです。

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親や地域コミュニティーも協力してくれて、完成!素材は、竹、砂、空き瓶、使い古しのパイプだけ。

グリーンハウスと土が用意できたところで、苗を育て、作物を育て、収穫にも辿り着きました。完全ボランティアの半年あまりだったけれど、上々の一年目スタート!この成果が認められて、翌年からは正規の授業に格上げ?!になったという訳です。どこに道が続くかなんて分からなかったけれど、先のことは気にせず、自分のコアに忠実に焦らず、信じて楽しみながら朗らかに一歩ずつ歩み続けたからこそ、積み上がって生まれたチャンスだと思っています。Yeah!

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わたしの場合は、小さな学校だからこそ、トントン拍子でコトが進んだということがあります。以前「小さいことは美しい」という本を書いたけれど、小さいからこそ出来ることってたくさんあるんです。

大規模な学校だと、なかなかそういう訳にはいかないかもしれません。文科省の授業計画に当てはまらない、といった事情も突破するのに知恵が必要でしょう。(この学校は、アメリカ認定は受けているけれど、コスタリカ認定は今のところ受けていない)

でも学校革命の動きは、世界中で今ふつふつとどこでも始まっています。今まで既存の教育に関わって来た教育者たちの中にも、このままではイケナイ!と思っている人たちが多い。だから理解も得やすいし、ものすごいチャンスだと思うんです。今はどこも学校革命の過渡期。私は完璧な学校を探して、これまで世界中旅してきたけれど、完璧な学校なんて、どこにもない。親や地域コミュニティーが関わって、新しい学びの場を作って行くしかないと思います。正規の授業でなくても、放課後の家庭菜園クラスでもいい。時間もエネルギーも有することだけれど、批判ばかりしていても、始まらない。変えたければ、自分も責任を負って、身近なところから始めるしかない。それをしないのは、怠慢だとも思う。(たいへんなこともいっぱい!ということは以前のブログにも書きました。

学校をブラックボックスにしてはいけない。もっとクリアに良いエネルギーが通るようにしなくては。子どもをど真ん中にして、教える内容も、教え方も、よりクリエイティブに自由に楽しい未来型のものに変えて行く必要があります。

さて教員免許がなくても特別教師として迎え入れてくれるのも、小さな学校ならでは。今のところ資格を取るつもりはないので、なんちゃって先生ですが、新米教師スタートです!

ここからは「地球市民」の授業の全貌。 日本の学校でも参考にして頂けたら嬉しいです。

科目名:「地球市民」

英語ではGlobal Citizens グローバルシチズン。 毎週4時間の授業を2人で受け持っています。私の担当は

幼稚園生〜小学2年生(下級生)が一時間

小学3〜6年生(上級生)が一時間。

授業の内容: ミッションは、「責任ある地球市民として必要な知識とスキルを学ぶ場作り」 Mission statement: “We provide wisdom & skills so that they live kind to nature, to the community, and to themselves - in other words, to become responsible Global Citizens”

経緯に書いたとおり、もともとは学校ガーデン作りから始まった授業でしたがそれにとどまらず、私とナトリシュカの興味のおもむくまま、好き勝手にやらせてもらった一年間。学校からは「やらせてみるか」と信用して頂き、感謝!以下、各ユニットの説明です。(一つのユニットは、2〜4コマの授業)

ユニット①「聖なる場と関係性づくり」 2014年11月(こちらの学校の新年度)から始まった授業でまず最初にしたのは、聖なる場(セイクリッド・スペース)と関係性づくり(リレーションシップ・ビルディング)。教えたいことはたくさんあるけれど、頭でっかちにならず、子供たちのペースで、彼らが学びの主導権を得られるように、ゆっくり丁寧に教えることを心がけました。

自分/地域・世界のほかの人たち/自然と、どう「聖なる関係性」を構築するか、という大命題を探るため、関係性づくりの各種ゲーム、周辺のネイチャーワーク、課題発掘のワークショップ、自分のセンターを探すワークなどに初回3回ほどの授業をさきました。

一年間の授業で一貫して下級生が歌って来たのが、「Earth My Body / 地球は体」というこの歌。スペイン語、英語、日本語(ほかの国からきた子供達が増えるたびに語学を増やし、世界の国についても学ぶという工夫)の歌詞を作り、踊りも自分たちで考えました。「地球市民」のテーマソングとも言えるこの歌が、みんな大好きです。

ユニット② 土、種、植物、自然素材の建物(パーマカルチャー全般) このユニットは盛りだくさん!目標は、エディブル・スクール・ガーデン(食べられる学校菜園)を作ること。Edible Schoolyardはアメリカを中心に大きなムーヴメントになっているので、ウェブ上のカリキュラム案なども参考にしました。PinterestのKids Gardenもぜひご参考に)このユニットについては、学校のブログにも記載あり。

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近くの牧場から牛糞を集め、家庭からは生ゴミを収集し、周囲の落ち葉などと混ぜ込んで、堆肥にする授業。上級生は、微生物の働きや炭素・窒素の割合など、自然科学のレッスンも含んでいます。

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種だけでなく、切り株や古い植物など多様な植え方の体験学習。

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身の回りのリサイクル物を集めて、植物を植えるポットの制作。

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「この種は何かな?」のクイズ。いろいろな種があり、いろいろな植物が育つという学び。植物の役割について学び、種についての本もたくさん読みました。

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特に小さい子供たちには、自分のポットを与えると、「自分の!」ということで大切に育てます。

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レモングラスやアロエなど、薬用植物を学ぶ授業。食べるだけでなく、自然薬にもなる、という経験です。

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自然の摂理、忍耐力と観察力の大切さに気づいてくれるかな?

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バーティカル・ガーデンも子供たちが自分でデザインして作りました。水のリサイクルシステムも導入。

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種植えカレンダーの制作。

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下級生の日課は水やり。「ウォーター・ヒーロー」と任命して、バッチを渡すとやる気も100倍!

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収穫もまずまず!

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シード・セービング(種の保存とシード・バンク作り)も実施。一年かけて、植物のサイクルについて学びます。

ユニット② 命を支えている「水」 私のバックグランドが「持続可能な社会づくり」(2003年にイギリスで修士号取得)ということもあり、「地球市民」では、グローバルな環境・社会問題や地域コミュニティーにて可能なアクションを学んだり、実際にプロジェクトをデザインして地域で実践したりします。

そこで、まずは水。コスタリカは雨期と乾季がはっきりしていて、水不足が1ヶ月ほど続く時もあります。だからこそ水の大切さが身にしみて分かる。何事も身近な生活環境からヒントを得るようにしています。

上級生は、気候変動による干ばつ、世界中の深刻な水不足、バーチャル・ウォーターについても、地図を囲みながら、学びました。その上で、「日々使用している水量調査」を行ない、私たちがどれだけ水に頼った暮らしをしているかを探り当てました。

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「世界中の水で私たちが使えるのは、たった3%!」を視覚的に学ぶ授業。

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日々の生活で水を最も多く使用するのは、なんと「トイレ」!というわけで、学校中のトイレを観察し、水使用を最小限に抑えるために、タンクにペットボトルを入れる授業。ブログ記事「一日20リットルの水で生活してみよう」もご参考に。

こちらの学校のブログにもユニット内容について、書いてあります。

ユニット③ その「食べ物」どこから来たのかな? 食べ物を巡る世界の環境は、私たちの手の届かないところで作られていますが、毎日、口に入れ体を作る大切なものだし、食べ物にフォーカスすることで世界のつながりや仕組みが効果的に分かる、という現状もあります。

食べものに関しては、様々なトピックが混在し、子供たちに効果的に伝えるのは工夫が必要。

何でもパーソナライズする(個人の行動に結びつける)というわけで、このユニットでも水の時と同様、「自分の食べ物調査」を行ないました。何を食べているのか?それは健康なチョイス?それはどこから来ているの?などその都度、適切な質問を投げかけ、自分たち自身で解答を探るというスタイルです。

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ユニット④私たちを取り巻く「エネルギー」 気候変動について、世界の現状を知り、その上で自分たちは何ができるのか?を学ぶユニット。上級生は化石燃料について、さらにどのセクターが最もエネルギーを利用しているかをクイズ形式にして学びます。下級生は「自分のエネルギー調査」を行ない、日常のどんな場面で自分たちがエネルギーを消費し、節約できるかを考えました。ソーラーオーブンも制作。

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ユニット⑤昔ながらの暮しと知恵 残念ながらコスタリカはマヤやインカのような古代文明と呼べるものがある訳ではないんです。それでもやはり地元の長老たちは、自然ともに生きて行く知恵をいくつも持っている。私たちや次の世代がそれを丁寧に記録し、伝えて行くしかない!というわけで、「地球市民」ではなるべく地域に根ざした古い慣習を学ぶよう心がけています。

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「グアナカステ」という在来種の木の身を拾って来て、洗濯石けんを作っているところ。地元の人たちの間でもすたれてしまった手仕事ですが、子供たちは「こんなこと出来るんだ!」と驚きつつ、取り組んでいました。

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コスタリカの鳥、どれぐらい知ってるかな?リサイクル物を使用して、バードフィーダーを制作。その上で、コスタリカの在来種の木々について学びました。

ユニット⑥ 暮らしのアート Art of Living 「地球市民」では、「暮らし全体をアートにしたい」という思いがあるため、日常生活の必需品を自分たちで作ったり、掃除や片付けなども自分たちで心を込めて行なう作用を学びました。

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殺虫剤や掃除プロダクトなどを、ナチュラル素材で作るという、実験的体験学習。ある生徒のお母さんがこの手のことについて詳しく、手伝ってくれました。

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教室の掃除も自分たちで、丁寧に。

ユニット⑦ バイブレーション、魂やマインドフルネスの授業 引き続きガーデニングの授業が続く中、一年間の後半の授業は、スピリチャリティーなど、ともすると難しいテーマも扱いました。アートやダンスなども取り込み、多彩な表現を試みました。「子どもは100の言語を持っている」というイタリアのReggio Emiliaのアプローチを参考にしながら。

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チャクラって何?自分の中のエネルギーに敏感になろう、という授業。等身大の自分を描き、そこに各チャクラを書き込みます。

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自分たちのディジリデゥを制作して、バイブレーションについて感じる授業。

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ユニット⑧ 若手起業家育成 上級生向けにナトリシュカが担当したのが、「自分のビジネスを作り、地域に還元する若手起業家育成」の授業。生徒たちは地域を歩き回り、課題と解決アプローチを自分たちで探り当てます。結局、「ニンジャマスク・プロジェクト」(未舗装の道で、ほこりがすごいため、リサイクル生地でマスクを作り販売)や、「ファンカン・プロジェクト」(地域のゴミ問題を解決するために、楽しいゴミ箱を制作し、地域各所に設置)を行ないました。

ユニット⑨ 平和、今こことその先 「地球市民」の一つのマントラは、「平和は自分から(Peace Comes With Me)」。自分たちの感情を見つめ、それをどう周囲に平和的に伝えるか、「非暴力コミュニケーション」を学ぶ授業を5回程行ないました。まずは深い呼吸で気持ちを静め、状況を的確に観察し、自分の感情やニーズを見極め、それを慈悲深い言葉やアクションで相手に伝える。これこそ未来世代に大人が伝えて行くべきことだと、思います。

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「自分の心にはどんな感情があるの?」心の宝箱づくり。

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上級生は、感情とニーズの木づくり。「私たち一人一人に、いろいろなニーズと感情がある。まるで木みたいな存在なんだよ」

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下級生が作った「感情の本」。どんな時に嬉しいか、または悲しいかの絵を子どもたちが描き、それぞれ違った場面で、嬉しさや悲しさを経験していることを察する学びです。

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「キリンの言葉」(大きな心で相手の立場にたった言語)と「ジャッカルの言葉」(攻撃的な言語)のロールプレーイングゲーム。

課外授業やそのほかの授業 特別講師をまねいたり、学校を抜け出したりして、幅広い学びがあるのが「地球市民」のカリキュラムです。

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蛇などの野生生物に出くわした時の対処の方法を学ぶ授業。

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満月の日には海辺に集まり、火おこしを学び、集い、歌い、調理し、今この時に感謝する、楽しい夕べのFire Cook Out

....というわけで盛りだくさん!一年間、突っ走って来た「地球市民」の授業ですが、学校からも地域からも大好評をいただき、いつのまにか学校のカンムリ授業となったのでありますっ!

各クラスのポイント: (私の気づきメモ) ①子ども中心の授業内容!  Child-centered learning 当たり前とも言えるんですが、常に覚えておきたいポイント。「上から目線で教え込む」ことに慣れている大人は、どうしても誘導尋問みたいなことをしてしまったりする。でも子どもは自分で問いを立て、失敗しながらも工夫を惜しまず、解決策を模索していくなかで、なるほど!という学びが深まるもの。だから、いつも「子ども自身に学びを委ねる」ということを大切に、モンテッソーリ教育のように、自主的に学ぶ場作りを心がけよう。視覚化や体験学習などは、言わずもがな。

②つめこみすぎない 教えたいことは山ほどある。でも急がず、詰め込みすぎない。大きな課題(地球温暖化とかフードマイルなど)は、これでもか、っていうぐらいにバラバラに分解してゆっくり丁寧に教える。

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③幼い生徒たちは、遊ぶのが仕事 Have fun! 思いっきり楽しむ。遊びやゲームや五感を刺激するアクティビティーを取り入れ、飽きさせない授業展開が大切。

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④アイデア勝負!クリエイティブに 学校という組織に入ると、小さな学校だとしても、どうしてもフツーの授業になってしまいがち。授業枠も1時間と細切れだし。なのでとにかくTHINK OUTSIDE THE BOX。新しい学校/カリキュラムづくりとは、私たち大人側のクリエイティビティーを発揮することが多いに試される事なのです。

⑤実際の知識やスキルだけでなく、心の教育も大切に ヨガや瞑想など、マインドフルネスを培う場作りが、幼い子供たちにも必要なのは、いろいろな所ですでに語られています。「地球市民」でも、授業の始め(オープニング・サークル)や最後(クロージング・サークル)、または途中で、心を静め、体の各パーツに意識を向ける5分程度の小さなアクティビティーをちりばめています。

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チャレンジ: なにせ新米教師一年目なので、チャレンジ続きの日々ですが、いくつか私の経験から。

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まずは各授業の先生とのコミュニケーション。なるべく一貫性のある授業をもたらしたいので、例えば「地球市民」で気候変動について扱っている週は、理科では「天気と気候のメカニズム」についてのユニットが教えられているといい。うちの学校では、算数の先生が植物の高さを計測するアクティビティーを授業内で盛り込んでくれたり、スペイン語の先生が植物の本を読んでくれたりと、「なぜそれを学んでいるか?」、子供達が腑に落ちるしかけを増やそうと心がけています。

さらに先を行き、今この学校では、学校自体を『地球市民学校に』という取り組みが始まっています。11月は土、12月は水、1月は太陽とエネルギー、といったように、各月の全ての授業のフォーカスを地球市民のカリキュラムに沿うようにデザインしなおす、というチャレンジです。

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教職員が集まってのミーティング。

文科省のような組織が取り決めている「教育大綱」?(1年生ではここまで習得するべきみたいなもの:英語ではCore Standard)といったものがありますが、「地球市民」の授業は決してそれに反するものではなく、むしろ整合性のあるもの。例えば二年生のかけ算だったら、「種を二粒ずつ、三列に植えるから、2x3=6」といったように、実際のフィールドに勉強の機会をもっと持ち込めばいいだけです。どれだけ先生方が集まってハートを向け、新しいカリキュラムを制作できるか、様々な学校現場での取り組みが始まっているように思います。

今後について 「地球市民」の試みは、留まることを知らず?、同じ地域内にあるもっと大きなモンテッソーリの学校、Del Mar Academyからも「来年、教えてくれないか?」とオファーが来たり、はてまた「敷地を提供するから、パーマカルチャー学校を作って欲しい」と頼まれたりと、嬉しい悲鳴続きのこの頃です。私としてはボランティアでもいいから、地元の公立学校でも教えたい、そのためにスペイン語のカリキュラム制作も手がけたい、ゆくゆくは世界中の学校にそのカリキュラムを広げたい、、、とやるべきことは無限にある気がしています。

コスタリカはアメリカやカナダからの移住者も多く、母国での学校事情もよく耳にするのですが、本当に自由!!!ホームスクーリングはフツーだし(アメリカのホームスクーリング比率はすでに25%だそうで!)、チャータースクール、週何回いけるか選べる学校、数々の放課後アクティビティーなどなどなど、、、学校のカスタムメイド、テイラーメイドは本当に普通で、教育も手法論も十人十色なんですね。それにくらべて、日本はまだまだフツーなのかな、と思います。

とは言え、小さな力強い動きが沸々とどこでも始まっていることも知っています。私もこれまでの学びを教訓に、私のいる場所で、「小さくてもいいから、周りの人たちと関係性を築きながら、丁寧に一貫性を持ってやる」ことを忘れずに、来年度も「地球市民」の取り組み、励んで行きたいと思っています。

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