NGOを力づける"ACCESS"

“AccountAbility”で私が配属されたプロジェクトは、”ACCESS”といいます。ロンドンには私を含め、若干5人のスタッフですが、世界に散らばるいくつものNGOが参加しているプロジェクトです。”ACCESS”が目指しているのは、世界中のNGOの活動内容の透明性や信用性を高め、NGOに対しての寄付や社会投資を増やすことにあります。世界中でNGOの数が爆発的に増え(2001年時点でアメリカでは200万、インドでは120万。そのうち70%は30年未満の若いNGO)、それぞれに有益な活動をしているのに、その評価がきちっとされていない、寄付や援助金、また社会投資家も、どのNGOにお金をあずけたらいいのか分からない、というような懸念があります。そこで”ACCESS”では、NGOが自分たちの活動の透明性や信頼性を高めるために、そしてもっと資本を集められるために、信憑性の高いレポートを作成するテンプレートを作成しようとしているのです。いわばNGOを力づける仕組み作りと言えます。

“ACCESS”では、アフリカやフィリピンのNGOでテンプレートのドラフト案を試してもらうパイロット・スタディを実施してフィードバックを得るとともに、既にあるレポーティング・システム(Global Reporting Initiativeなど )と提携をとりながら、より分かりやすく誰でもが使えるテンプレートを作成することにつとめています。

またテンプレート作成にあたって、世界中の関心ある人たちがオンラインで参加できるようなディスカッション・フォーラムを設置しようとしています。驚くのは、”ACCESS”のような国際的なやり取りを伴う先駆けのプロジェクトでさえ、インターネットの利用はメールかせいぜいegroupsどまりで、ディスカッション・フォーラムやコンテンツ・マネジメント・システム(CMS)なんかには、まだ手を出していない事です。イギリスのNGOは日本よりも断然元気が良くて、社会的にも認知されているように感じますが、それにしても実際中に入って眺めてみると、わりと遅れているかも….と思います。

今日はインターン一日目にして、CMSでは評価の高い、ploneを紹介してあげると、みなさん「こういうのが欲しかったんだ!」って、大変喜んでいました。やっぱりNGOの活動みたいな分野にこういうツールがもっと使われて行かなくちゃいけませんよね。NGOの組織や活動内容って、オープンソース運動と変わりない気がしますし。若干ですが、自分の知識や経験が役立てられたので良かったです。早速「ワーキング・プロジェクトを立ち上げよう!」なんて話が盛り上がっていたので、これからが本番なんですけど。

もう一つ、”ACCESS”に関わって思う事。”ACCESS”はインド、南アフリカ、フィリピン、オーストラリア、アメリカなど世界中のNGOと連携をとっているのに、日本の名前はどこにも出てこない。「なんで?」とボスのDavid Bonbrightさん(以前、Aga Khan FoundationというPakistanの世界的に有名なNGOで、開発プロジェクトに関わっていた開発の第一人者で、”AccountAbility”のSimon Zadekさんに引き抜かれた人です)に聞くと、「いやぁ〜、あんまりつながりがつかめないんだよね。」とのこと。日本のNGO事情はそんなに詳しくないのでなんとも言えませんが、他国のNGOに比べて世界的なプレゼンスがあまりないような気がします。そこで日本のNGOも”ACCESS”に引き込もう!ということで、4週間のインターン期間のうち、日本のNGOの報告レポートの書き方や、説明責任に対しての現状を調査して、できればいくつかとつながりをつける、という任務を任せられました。手強いけれどやりがいありそう。どなたか情報があったらよろしくお願いします!