すべての物には、ストーリーがある

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パパがインドより帰国しました。ゴアで休暇を満喫してきたようですが、インド中部のオーガニックコットン農家の取材もしっかりしてきたようです。写真を交えて伝えてくれたストーリーのあまりにも美しいこと!そして農家を支援しているNGOが持っている構想の壮大なこと!パパが関わっているオーガニックコットンのべビー服、優雅の商品をお客さんに勧めていくためにも、とても有意義なお話が聞けたようでした。

優雅のベビー服で扱っているオーガニックコットンは、インド中部のインドールという街で作られています。14年前に、スイスの紡績機業リーメイ社が、「オーガニックコットンを作ろう」と、現地インド人と一緒になって、オーガニックコットン普及センターを建設。現在では、付近の8000農家に対し、技術指導や栽培されたコットンの買い取りを行ない、彼らの生活を支援しています。ここで栽培されたコットンは、スイス全土に広がる生協で利用されているということですから、その規模が伺えます。リーメイ社のサイトに行くと、まず飛び込んでくるのは”Ready to wear fashion – ready to be responsible”(ファッションを楽しんで、責任を果たそう)という言葉です。
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センターの中には宇宙を模型にしたお庭まで。さすがスイス・クオリティ!パパが滞在中は、センターのラジーフ所長さんが、夜になると満点の星空を見ながら、星座の観察会をしてくれたりしたんですって。リーメイ社はタンザニアでも同様のプロジェクトを展開していて2000農家をサポート。このセンターでは、タンザニアや世界各国からの研修生を受け入れるようと、宿泊施設も完備しています。
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左上がスイス人のパトリックさん。このプロジェクトの発案者。彼の思いが世界中に花開いています。右上は勉強・視察に来ていたタンザニア人ご一行さま。(指導にあたっているドイツ人のおじさんは、息子が通っていたシュタイナー学校で、この手の活動に目覚めたそうですよ)
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ここでは農薬を一切使用せず、牛糞を利用して堆肥を作ります。堆肥だけではなくて、糞からガスも生成し各家庭ではそれで料理を作っているんですって。自然資源が全く無駄にされない「バイオ・ダイナミック農法」が展開されているわけです。
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広大なコットン畑。7人家族を支える農家のお父さん。以前は農薬を購入しなくてはならないので借金がかさんでいたそうですが、今ではそれを払わなくても良くなったと。またリーメイ社の社会貢献プロジェクトで現地には小学校が建設され、今まで学校にいっていなかった子どもたちも勉強できるようになりました!
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カラフルなサリーに包まれた女性たちは収穫されたコットンを秤にかけ….
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布にふわっと包んで出荷完了!多くのモノをもたなくても幸せそうな家族の表情が印象的だったと、パパが話してくれました。この後コットンはインドの別の地に運ばれて布に織られ、「優雅」は日本オーガニック流通機構を通して布を買い、商品にしたてて販売しているという、コットンの物語です。

考えてみれば、全てのモノの始まりは、自然の資源。それを誰かがどこかで収穫したり、加工したりして、店に並べられ、私たちは消費者としてそれを買い、利用します。グローバル化されてほとんどのモノが何かしら海外との接点を持っている時代、身の回りにある全てのものに実は世界規模のストーリーが潜んでいます。でもあまりにモノが多すぎて、また忙しすぎて、そんなストーリーに思いをはせることって日常的にはほとんどありませんよね。「これってどこでどんな風に作られているんだろう?」とストーリーに目を向けてみることによって、複雑な糸が解きほぐされ、私たちの日常と世界ってすごくリアルに、すごく近いものになるな、と思います。そういうモノのとらえ方をするようになると、フェアトレードといったコンシャスな買物ももっと広まって行きますよね。

奇しくもYogajayaの今月のニュースレターにあった言葉。イギリスの児童作家の言葉で、「物語こそが永遠に記憶にとどまる」というもの。またアメリカでは“Story of Stuff”という商品の製造から廃棄までのストーリーについて分かりやすく解説するサイトが人気です(greenz.jpの解説もどうぞ)。