ふれあいタイム、スタート!第一回広町緑地ウォーク


NPOかまわがプロデュースする、ふれあいタイムが始まりました!ふれあいタイムとは、鎌倉市立第一中学校で総合的な学習の時間を利用して、中学生が地域の大人とふれあうという授業(詳しくはこちらのページにて)。サーフィンや染色、ヨガなど多彩な講座が開講されていて、このたびNPOかまわは「エコで遊ぼう!」という全4回のコースを担当します。幾度ものミーティングの末、昨日は晴れて第一回目の授業。題して「広町緑地でネイチャーゲームや探検! ナショナル・トラスト運動の話」私もアシスタントとして、中学生10人と一緒に、豊かな自然が残る広町を探検してきました。

まずはソンベ・カフェにて打ち合せ。アシスタントも入れたら総勢7人のスタッフで準備中。どうやったら広町の自然と遊び学べるか、真剣にプログラムを練っています。

中学生10人と鎌倉駅で待ち合わせて、江の電で七里ケ浜駅へ。広町緑地へは色々なアプローチ方法がありますが、今日は駅徒歩10分の霊光寺を抜けるルートから。

森に入って5分も歩くと、鬱蒼と生える木々に包まれます。広町緑地は、鎌倉に残る代表的な自然の一つ。初夏になるとたくさんのホタルが飛び交うことが有名な場所で、昔の自然の風景がそのまま残されている貴重な場所。

少し開けた場所に到着して、2つのネイチャーゲームをしました。一つ目は、「サウンド・マップ作り」。

方法:自分の好きな場所に座って、深呼吸をし、目を閉じる。5分間そのままの体勢で、風の音、向き、状態、その他の生き物の声、気配、街の音、木々のささやきなどを観察する。時間になったら、気づいたことを紙にマッピング。絵でも言葉でも何でも良い。書き終えたら集まって、マップを見せ合いっこして、感じた事をシェアする。人間は普段、視覚に頼って生活しているけれど、嗅覚、触覚、聴覚など他の感覚を呼び覚まして自然に向き合おう、というのが狙い。


目を閉じて集中してみると、ほんとだ。見えなかったものも見えてくる感じ。閉じていた感覚が、開いていく感じ。ハワイで呼び覚まされた感覚がまた戻ってくる感じがして、心地よかった。土がひんやり、でもあたたかく感じられ、鳥の鳴き声が体にしみいってくる感じだった。実にたくさんの種類の鳥がいることに気づきます。中学生からも「普段閉じてた感覚が開いたみたい」と言う感想がありました。

「視覚以外の感覚を使って暮らしている夜行性の野生動物の気持ちが分かったかなぁ〜?」と言ったところで….続いてのゲームは、「私の木

方法:2人一組になって、1人がもう1人に似合っている木を探す。その上で目隠しをし、選んだ木の所まで誘導してあげる。誘導された人は、目隠しをしたまま、木を触り、木肌、太さ、温度、足元の特徴、大きさ、枝の有無など、触ったり、匂いを嗅いだりして観察。目隠ししたまま元の場所に戻り、目隠しをはずして、「私の木」を当てる。交代で行なう。

私は引率の古川先生という理科の先生と組になって行なってみたのだけれど、目隠しした場合、相手に全てをゆだねるしかないので、信頼関係が育つというのがあるんです。このゲーム自体、隠されたテーマとして人を信じる心を作る、ということがあるらしいです。古川先生が選んで下さった「私の木」は、周りにたくさんの木が生えている大きい木。「しっかりしているから!」という理由で選んで下さいました。木の肌の感触の気持ちいいこと。また広町の「私の木」に会いに行こう。木に対してパーソナルな思いを持つようになることも、このゲームの狙いなんだそうです。

さて、いろんな虫や木の実を観察しながら、歩いて行くと…

竹ヶ谷湿地の脇の小川に到着。そこでやったのが、「ガサガサ

方法:ガサガサは川で行なう自然観察の方法。1人が足をハの字にしながら、ガサガサ歩き、川の生き物を追い込んでゆく。それを川下でネットなどを持ち構えた人がキャッチ。水槽などに中身を入れると、いるいるいろんな生き物が!中学生のボルテージもMAX!裸足になって川に入り、いろんな生き物の大観察会が始まりました。

「よしのぼり」というハゼの仲間でシャケのように海から広町まで上ってくる小さな魚、ホトケノドジョウという天然記念物、カニ、オニヤンマやさなえとんぼなどのヤゴなど、いるわいるわ!何気なく見過ごしてる小さな川に、こんな生き物達が住んでいるなんて〜!大人たちも大興奮。

その後、広場に出て、今日の感想を一単語で表すというシェアリング・タイム。「光」「心の開放」「時間」「感(普段、感じないような小さなことも感じられたから)」「木」「春」「水」などの気づきが生まれました。

締めくくりは、nobuさんからのお話タイム。「今日は、自然の中で遊ぶ楽しさを感じてくれたかな?広町はね、25年前に宅地開発の危機にあったんだよ。でも4人のおばちゃんが発端となって、開発を止めたんだ。今、どんどん森がなくなってしまう、さびしいことになっているんだ。でも森は酸素を作ってくれるし、こうやって日よけ、雨よけも作ってくれる。今日、自然とのつき合い方を学んだ事で、これから君たちが自然とどうつき合っていきたいか、考えてくれたら嬉しいな。そして友達さそって、また広町に遊びに来てね!」

熱心に聞き入る中学生たち。きっとnobuさん始め、企画した大人たちの想いが心深く、彼らに伝わったと思う。規模はとても小さけれど、仲間たちがそれぞれのスキルと時間を出し合って、すごくすごく大切な授業が出来たこと。本当に嬉しくて有り難くて、大きな木の下でみんなと大事な時間を共有できて、ジーンとしていました。アシスタントと言うより、同じく生徒として多くを学ばせてもらいました。

「ふれあいタイム」は、PTAや卒業生、地域の人が講師となり、普段の中学校の授業えは体験できないことを学び、人生の視野を広げ、豊かな人間性をつくる目的で、かれこれ20年ほど前より続いている授業なんだそうです。地域の資源を活かして、大人と子供が学び合う。これぞ未来の教育!どんどん地域の知恵が、地域に根付いて行くような期待が持てます。

さぁ。今回、こんな素晴らしい授業を企画したメンバーをご紹介しましょう〜。「地球の楽校」を手がける地域の環境教育のスペシャリスト、長谷川さん!そして、NPOかまわの代表、頼れるアニキのnobuさん。

プログラム全体のコーディネートから、色んな人のつなぎやら何から何までの役をこなす、ふえりこ。

そしてパタゴニア勤務のもこちゃん。優しいインタープリターのおねえさんでした。

NPOかまわがプロデュースする、ふれあいタイム「エコで遊ぼう!」。次回は6月10日で、内容は、「ごみと消費と愛の話!話題のキエーロ(生ゴミ処理機)を作り、学校に設置しよう!」その後、第3回「石けんでエコ生活ことはじめ 水と生活の話を聞きながら、石けんづくり」、第4回「街作りの寸劇とソーラークッカー作り」と続きます。乞うご期待!

広町緑地に関しては、以下の本も読んでみたい(nobuさんに借りた)。全国有数の都市緑地だそうで、住民たちの25年間の運動から多くを学ぶ事が出来そうです。

鎌倉広町の森はかくて守られた—市民運動25年間の軌跡
鎌倉広町の森はかくて守られた—市民運動25年間の軌跡

 

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