コスタリカ生活、二年目を迎えて

コスタリカの太平洋沿い、北部の街、ノサラにやってきたのは、2013年9月。こちらでの生活も2年目を迎え、ぐっと落ち着いてきました。私はヨガや瞑想を教えたり、娘の学校で授業をうけもったり、日本食を作って売ったりと、多種多様な小さなお仕事を始めています。娘は、インターナショナル・スクールに通い、世界各国のお友達をたくさん作って、ジャングルや海やらで元気いっぱい過ごしています。 cr02

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正直、一年目はきつかった。物価は思った以上に高いし、天気はどしゃぶりの雨や猛暑など過酷だし、土に近い農的な暮らしは期待していたほど盛んではなくて、どちらかというとアメリカナイズされた消費型ライフスタイルで環境NGOなどほとんどないし、スペイン語は考えていたほど簡単じゃないし、住みたい家は見つからないし、、、。自分が描いていた理想的な暮らしができないことに憤りを感じて、コスタリカなんて円も縁もない地に、面白そう!という直感だけで飛び立った自分の計画のなさや無鉄砲さに、ほとほと飽きれて自信を失ったり、、、。

でもその経験も、私が私らしくこれからも生きて行く上で、必要なプロセスだったと今になって思えます。自分が大切にしている価値は何か、何をしてどこでどんな生活をしたいのか?お金とは、世界の諸問題とはどう折り合いをつけて生きるのか?といったことを、もう一度、誰も私のことを知らない国のアウェーな地で、はだか身一人になって考えよう。40歳になって、いろいろ精査するにもいい機会じゃないか。今までやってきたことに自信をもって、これからどう活かして行くか。鎌倉に戻ることだってできる、タイのファーム生活もいい、やっぱりハワイ!、でもコスタリカも悪くない、、、とりあえず、ありがたいことに、当面の生活費はある。というわけで、ゆっくりコスタリカ生活をエンジョイしながら、今後の人生の流れを楽しもう、と思えるようになったのが、去年の4月ごろ。

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気づけば、私も娘もずいぶんとタフになった気がします。この一年、人生にとって学んだ大切なことは、こんなこと。

1. 忍耐力 Paciencia(パシエンシア)!とスペイン語ではいいます。外国暮らしはがらっと何から何まで変わるので、決してイージーではありません。まぁイージーじゃないのはどこも同じだけど、特に新しい場所では、家や仕事や学校や友人ネットワークやらのセットアップが重要。新しい言語だって覚えなくてはなりません。だからとにかく、忍耐、忍耐、忍耐!すぐに何かが花開くと過信しないで、ゆっくりじっくりその場、その時をかみしめながら生きる。自分が大切にしたいコアな価値観を見失わず、一日一つでもいいから、人生の目標に近づけるようにやってみる。「焦らないでベストを尽くし、プロセスを楽しむ」せっかちな私にはとても大切な学びだったと、一年振り返って思います。

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2. Pura Vida! とにかくコスタリカは、"Pura Vida"の国なんです!いつでもどこでもこの挨拶が繰り広げられます。直訳すると「ピュアな人生」ですが、例えば「シンプル・ライフをエンジョイしよう」「今あることに感謝しよう」「今この時を生きよう」など、解釈は十人十色。魔法のように周りをパッと明るくするこの言葉が、私は大好きです。コスタリカは、GDP世界66位と、決して裕福な国とは言えず、ローカルな人たちの生活はとても質素。それでもコスタリカ人は、家族や近所の人たちと仲良く暮らし、いつも笑顔を忘れず、控えめなんだけれどとても親切だし、高望みをしてステータスやお金ばかりを追いかけない。欲が少なく、本当にPura Vidaを生きているとしか思えません。何かにならなくてはならない、しなくてはならないという強迫観念から解放されて、「今この時をエンジョイする」という仏教的思想と通じるものがあります。"There is no doing in the world, without being first."と誰かが言ってたっけ。Human doing ではなくて、Human being。ただあることに感謝して人生をそのまんま楽しむ!という心構えは、幸せに生きるための大切な哲学だと思います。

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3. 自分のコアを見失わない コアとは、大切にしている価値観のこと。最初、コスタリカに来た時は「ここは私の場所ではない」と勝手に決めてネガティブになっていました。土地を買って家も建てて、、、と、来る以前に描いていた早まった夢はそうそうに崩れ、短所ばかりに目を向けて嘆いていた気がします。でもある時「作物を育て土に近い暮らしをしたいんだったら、自分の土地じゃなくてもいいじゃないか」という気づきに至り、娘の小学校で家庭菜園をボランティアで作り始めることに。亜熱帯の気候でのガーデニングはトライ&エラーの連続でしたが、それでも生徒たちが手伝ってくれて、トマトやオクラなどが収穫できたんです。するとなんと「こういうスキルは生徒たちに大切だ」と校長先生や父兄からの声があがり、今年からは正式な授業に格上げ!しかも来年からは、一つの授業だけではなく、サステナビリティを学校全体のコンセプトにしようという話にまで膨れ上がり、ミーティングが続いています。「できない」と決めつけるのではなく、「自分のコアを見失わず、たんたんと自分のやりたい道を進む。」小さなスケールでも情熱を持って歩んでいさえすれば、必ずや光を浴び、仲間も増えて、次第に大きなムーヴメントになっていく。今はそんな信念を深めています。

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というわけで、あらまぁ!どうやら1年目の蒔いた種がむくむくと芽を出し始め、2年目はそれまでとは天と地の差で、幸せで充実した時の連続となっています。独り身で異国の地での生活が、チャレンジングな自分試しのものから、スルッとターンを決めて、一人シングル・マザーのタフな生活も肩肘張らず自然なものになってきました。

またゼロから積み上げて行くというチャレンジ。人生いくつになっても学びと気づきがいっぱい。世界を舞台に逞しく美しくこの時を生きよう。そんなシンプルな境地にたち、コスタリカ2年目生活!ますますRight here, Right now. Slow & Wildに生きております。I LOVE MY LIFE! AMO MI VIDA!

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