Forum Barcelona 2004

スペインの一番北、カタルーニャ地方の首都バルセロナ。地中海に面した温暖な気候のこの街は、昔から自由奔放な空気に満ちあふれ、斬新で独創性のある文化を生み出して来ました。独特の宇宙観とフォルムで知られるミロやピカソ、建築の概念をかるく飛び越えたガウディなどの芸術家も、みんなバルセロナと深くかかわり合い、またバルセロナの若者たちに刺激を与えて来ました。現にバルセロナは、街中の窓枠や公園の石畳、それに洋服のデザイン一つとっても美しく主張があって、自由に表現するたくましさと勇気を感じさせてくれる素敵な街なのです。

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そんなバルセロナの街にふさわしい世界的なカルチャー・イベント、”FORUM Barcelona 2004″通称”FORUM (フォーラム)”が、今年5月28日から9月30日まで、4ヶ月間に渡って開かれています。”FORUM”は、そのキャッチ・コピーが”gathering that will move the world”(世界を動かすギャザリング)というだけあって、期間中は広大な埋め立て地の特設サイトで世界中の一流の音楽や演劇が楽しめたり、大がかりな展示や講演会があったり、地球規模の問題を討議するトークがあったりと、世界中の人たちが楽しんだり学んだりできる、いわば文化のEXPO(万博)、ワールド・カルチャー・フェアーです。

“FORUM”のメイン・テーマは”cultural diversity, sustainable development and conditions for peace.” (文化の多様性、持続的発展、平和への条件)。そう書くととても固く聞こえるのですが、ようは「お互いの文化を知って認め合い、戦争や貧困をなくして、環境に負荷をかけないライフ・スタイルをみんなで作って行こうよ」と呼びかける、こころざしの高いイベントです。例えば、サイト内には巨大なソーラーパネルのタワーがあるなど、ただのカルチャー・フェスティバルにとどまらず、来場者がしっかりとメッセージを受け止めて未来の行動にうつしていけるような工夫がなされています。

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“FORUM”の一つの目玉とも言える、大がかりなエグジビションの一つが”Inhabit the World”(地球に住まう)です。これは貧困、飢餓、難民、人口増加、水不足、森林伐採などの環境破壊、大企業の市場支配など、地球規模で取り組む必要のある様々な問題にたいして警鐘を鳴らしている、かなりヘビーな内容のエグジビションです。石油缶がびっしりと積み上げられた展示場内には、統計や地図を盛り込んだ分かりやすいグラフィックや力強いアート・ワークのパネルが掲げられていて、直視しなければならない深刻な問題を見る側につきつけてきます。

(上のパネル説明:富める人と貧しい人の1960年と2004年それぞれの比率、世界の海の汚染されている現状)

“FORUM”は今年が第一回目の開催で、2007年にはメキシコのモンタレーで開催されることが決まっているとのこと。「新しい世代が作って行く文化のオリンピック」と呼ぶのにふさわしいイベントに育っていく勢いが感じられます。

www.barcelona2004.org