美容師だらけのコンシャス・ナイト

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今回のxChangeが開催されたのは、代官山にある+ING ATTICという会場。3階建ての隠れ家的なスペースで、普段は貸しフォト・スタジオとして使われている居心地の良い空間だ。この場所をプロデュースしているのは、代官山や表参道にサロンを構える美容室boy。boyは美容業界でも独自の様々な取り組みで有名で(貸しスペースのプロデュース、+INGというマルチカルチャーの雑誌の刊行など)、代表の茂木正行さんは美容業界の風雲児でありカリスマ的な存在。なんてったって社訓は「美容師になるな」で、美容師だからこそ様々なジャンルにアンテナを張り巡らせ、進化し続け、お客様の心を読まなければならない、と説いている。スタッフにもそれが浸透していて、誰からも健全で前向きで開かれているエネルギーを感じた。
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さてさてxChangeの中日、水曜日に「美容師だらけのコンシャス・ナイト」というイベントを開催した。「せっかく美容師さんが多く出入りする場所なんだから、エコ×美容業界ドンピシャリの企画がやりたい」と企画したものので、当日は若手美容師さんを中心に20人ほどが集まった。と言っても、内容はサロンが終わってからの数時間、お店を超えて美容師が集い、エコに限らず普段感じていることや未来のサロンの在り方について、アイデアをシェアし合いましょう、というカジュアルなもの。そしてそしてこの日は、結果的に「何かがここから始まる!」と確かな手応えを感じた素晴らしい熱気に満ちた会になった。
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ゲストは、AVEDAのコンセプト・サロンGRACEの麦田純子さん。
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そしてgreenz.jpの松原広美さん。2人とも等身大のエコトークで会場の空気を開かれた安定したものにしてくれた。イベントのメインは「5年後のヘアサロンはどうあるべきか」というアイデアをペアで話し合って発表するというもの。「床が土のサロン」「ニワトリや豚が走り回っているサロン」「泥を使ってパーマが出来ると聞いたので、日本の泥を調べる」と言ったオーガニックな方向にシフトするアイデアから、「魔法でヘアを染める」と言った非現実的?なものまで、色々ワクワクするアイデアが目白押し。まずは「美容院をこわす!」と発言した若い美容師さんもいて、みんな妙に納得。「普段こういうことを先輩の美容師とは話せないので、心強かった」と話す人もいた。

美容業界は、ファッション業界と同じく、時代に見合ったチェンジが遅れている業界だ。パーマ剤やカラーリング剤といった身体や自然環境に負荷がかかる商品の使用が、まず問題。多くのサロンでは自然派をうたい始め、生分解性の高い商品を使い始めたりしているけれど、まだ改善の余地がありそうだ。(boyでは、John Masters Organicsのヘア剤を使用)ファッションと同じで、商品を提供するディーラーさんなどの営業マンや製造会社などを含めたサプライチェーン(供給に関わる全ての人たち)全体がシフトしていく必要があるんだろうけど、美容師さんが関心を深めることはとても意義深い。それから一般的に良く言われる、長く過酷な労働時間や働く環境。能力主義というよりもアシスタント経験年数で昇進が決まったり、先輩に気を使わねばならず自由にものを言えないサロンもあるようだ。
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そういう問題意識を共有して、働く人も地球環境ももっといたわったサロンにシフトしていくために、若手美容師さんや美容師さんの卵が、普段思っていた事を活発に言い合えただけでもこのイベントの意味があったと思うし、業界自体をもっとコンシャスな方向へ変革していくためのきっかけ作りになったと思う。

集った人たちでメーリングリストを作り、これからも意見交換やイベント開催をしかけていく予定です。ちなみにこの日の内容は記事になって、次号以降の+INGに掲載されることになりそう。興味のある方は、是非お楽しみに。+ING、ヘアサロン雑誌を超えた多彩な刺激を与えてくれる素敵な雑誌ですので、この機会に是非手に取ってみて下さいネ!そして今度、ヘアサロンに行ったら美容師さんに「どんなシャンプーを使っていますか?」「パーマ剤にはどんな成分が入っているの?」と是非きいてみましょう。お客さんがオーガニックなものを求める声が大きくなることが、ヘアサロンがエコシフトしていく大きなパワーにつながります。

*イベント後に知った事。表参道のカラーズはエコ美容院らしい。どうエコなのかはサイトからは分からないけれど。あとNYのGrace Heavenというお店も。髪の毛を染めるナチュラルな商品では「ヘナ」とかあるけど、色持ちも悪いし、色が限られているし。究極的にはビビッドな色の髪色はあきらめるしかないのかな?それともやっぱり、魔法で染めるかね?