AVEDA×GOOD DAY 環境イベント2009


4月21日、AVEDA主催の環境を考えるワークショップに行ってきました。AVEDAは1978年に米国で設立された自然派ヘアケア製品メーカーで、ネットワークサロンと呼ばれるAVEDA商品を扱う店も含めると、日本でも既に400店舗ほどが営業。化粧品会社としては初めて100%風力発電で生産したり、毎年アースデーに合わせて積極的なアクションをしたり、美容業界きっての「サステナビリティーをハートにそえた企業」として有名。なのでご存知の方も多いはず。

さてヘアサロン業界では、客1人当たりのカット&カラーの水使用量は、最大80リットル、カットのみでも最大60リットルだそうですよ。これは一家庭で使う水の量の1/3ほどに該当する量…。だったら、ヘアスタイリストが水環境に対する意識を高める必要があるし、サロン内でもっとコンシャスなアクションをして行くことで水環境に変化をもたらそう、またお客さんにメッセージを発信して行こう!

ということで、AVEDAのアースデー月間に合わせて開催されたこのイベントは、ヘアサロン・スパで働く若者が、「環境に配慮した理想のサロンとは?」を考えるもので、様々なアイデアが飛び交う有意義なものとなりました。


参加者およそ60人でギュウギュウの会場。オーガニックコットンのお揃いTシャツを着て、朝からゴミ拾いもしてきた皆さん。ちょっとお疲れの様子であまり元気が感じられないままスタートだったのですが…

まずは主催協力のNPO法人GOOD DAYから、「水と私たち」というテーマで15分ほどの分かりやすいトーク。「世界の水環境」の現状(日本水フォーラム)や、「日本の水環境」(東京都水道局)がスライドで紹介。世界では、1時間以上歩いて飲料水をくみに行かなくてはならない人も多い国があるなかで、日本では毎日1人当たり350リットルを使用。そのうち、トイレとお風呂で半分以上使っている。会場からは「日本では気をつければもっと節水できると思った」との意見も出て、コトの深刻さにみなさん感じ入ってる様子。

水に関することざわとして:
水は黄金(フランス)、水はかしこく使え(オランダ)、ウィーン市民は旅から帰るとまずウィーンの水を飲む(ウィーン)、水は使っても乱用するな(オーストラリア)、水は最も古くからの薬(フィンランド)…がクイズ形式で紹介されたり、飽きさせない工夫が良いプレゼンでした。

そのあと「ヘアサロンの環境負荷」を考える、AVEDA制作のクールな映像クリップが紹介され、その後ワークショップへ。


「私たちの目指す理想のサロン」と「各自ができる工夫」を各班で話し合い、発表しました。




・電力は全て風力かソーラーシステムのみ(終わったら営業終了!)
・青空美容室
・髪の毛は針山に再利用(錆び止めになる)
・スタッフ全員が自炊
・チャリティーでカット(売上げは途上国の井戸を作るプロジェクトへ)
・パーマはあくまでも裏メニューで応相談!
・トイレはバイオトイレ
・証明は感知型証明で節約
・言いたい事を言い合える店づくり

などなどいろんなアイデアが出ました。大半は、照明、水、ゴミ、食など身近なものを自給自足したり資源を節約したりするもの。それはそれで良いのだけれど、「水」という最初にあったテーマからぶれてしまった気もしないでもないので、水にこだわって議論するのも良かったかと。「仕組み自体から変える」とか「ディーラーさんに働きかける」とか、もうちょっと深いところを見た発言がなかったという気もしました。

最後に地球サミットでのセヴァン・スズキの有名なスピーチ映像が流れ、会場はシーンと静まり返りました。AVEDA代表の方の閉幕スピーチでは「持続可能性とは難しいことではない。昔、江戸はエコタウンだった」「AVEDAの製品を使っているだけでは、ダメ。どうお客さんに訴えて行くかが大切」「美容業は、最もお客さんに影響をあたえらえるビジネス。今日、感じた事をサロンで自分の言葉で伝えて下さい」と熱く語られました。

全体的に、以前やった美容師だらけのコンシャス・ナイトと同じような内容で、前回よりもお行儀が良かったなぁと思ったのだけれど、いずれにせよ特に若い人たちが問題意識を高くもって業界を変えたい!と思って行動を起こし始めていることはどの業界とも変わらないわけで、ちょっと大人の私たちはシフトを起こしやすくするようなこの日のイベントみたいなものを、一過性のものにせずに、継続してサポートしていかなくてはならないと思いました。

それにしてもAVEDA!
哲学を売る、というビジネス形態が素晴らしいと思います。
広報の方々、参加させて頂いてありがとうございました!
(次回の「美容師だらけのコンシャス・ナイト、やんわりとですが6月中旬にテーマは「シャンプー」で企画しています。是非ともご参加下さい!)

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